絵において「技術」が果たす役割は、「他者に対する説得力」ではないかと思う。
— かぎやたいち(kgyt1) (@kgyt1pi) May 23, 2023
他者を説得するためには、自己と他者に共通する認識や感覚を想起させる必要があり、共通性という点において、「現実」に基づく表現は高い説得力を持つ。
そして説得する相手が多いほど、高い説得力が必要なのだと思う。
絵の技術は他者を説得するために必要だと思うけれど、現在の自分はむしろ、技術をほぼ捨てて突き進んでいる、と思う。
他者の説得を考えすぎると、「どうすれば他者を説得できるか」ということ、つまり「上手く描く方法」ばかり意識してしまう。
他者の説得ばかり考えると、「自分が描きたい内容」への思考量が減る。
すると、描きたいという能動的な意欲そのものが衰えてしまう。これが良くない。
意欲と能動性の確保を優先して、まずは自分自身の説得だけを考える。
時には、説得対象である自分の欲が大きすぎるのだ、と思い返すこともある。
